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森崎和江『匪賊の笛』を読む学習会④

日時:2月25日(日)14:00~
場所:福岡県人権研究所
テーマ:「森崎和江『匪賊の笛』を読む 学習会」

「肉体のことば」「差別と禁忌」を読み、考え合います。

  • 2024年01月19日(金)13時57分

2023年度 第4回ジェンダー部会 森崎和江『匪賊の笛』を読む 学習会②

次回は10月29日(日)14:00~福岡県人権研究所にて、森崎和江『匪賊の笛』を読む学習会②
「民衆ことばの発生」「未熟なことば・その手ざわり」「肉体のことば」を読み合い、考えます。

  • 2023年09月22日(金)15時09分

2023年度9月3日(日) 第3回ジェンダー部会 森崎和江『匪賊の笛』を読む 学習会① 報告

ジェンダー部会では『からゆきさん』についで、『匪賊の笛』を読むことにしまし
た。『からゆきさん』では、からゆきを生みだした背景の史実と絡ませながら、数人
のからゆきさん像を追う記述がなされています。それは、いわゆる歴史的な記述では
なく、同じ女・性である自分を追いこみ、「呼吸すら小刻みに」なるほどの切なさで
綴られていました。
この『匪賊の笛』は『からゆきさん』より、2年前に出版されています。植民地朝鮮
で生まれ育った深い原罪意識、帰国後、「みずから生爪をはぐようなぐあいに」生
き、許せる自分に出会うことは至難だった。その和江さんが気儘に放っていても自分
を許せる地平までたどり着くまでに、和江さんを鍛えてくれた階層の人々への思い
や、自らの体験を表現する手段を奪われた民衆への内的世界への手探りが主になって
います。
評論集『匪賊の笛』の中から、まず、「からゆきさん」つづきで、「からゆきさんの
抱いた世界」を読み合いました。出された意見や感想の中からいくつか紹介します。
○後になぜ「からゆき」を秘めたがるようになったのか、そこに「社会の目」「市民
的なまなざし」があった―とあるが、それは今も同じでは。「汚染水」発言の農水相
が辞任に追い込まれたことに、原発(国策)へのマイナス発言を許さない「目」を感じ
る。
○「からゆきさん」の存在は日本の近代化のひずみそのもの―とあるが、「近代化」
とは「侵略」だったとも言えるのではないか。
○からゆきさんの体験が性を軸としていることは、とりもなおさず、わたしたちの性
のありようの裏返しである、という表現の深さ、痛さ。
○洋食器のセットは基本偶数。和食器は基本奇数。日本(家父長制)には「ペア」
(対、対等)の発想がない。家制度の中で女は「買うもの」か「後継ぎを生ませるも
の」だった。
○なぜ『匪賊の笛』という題名なのか。―日本が植民地にした朝鮮で生まれ育ったこ
とに強い原罪意識をもつ森崎さんは、自らを「匪賊」と感じていたのかも。そんな森
崎さんが「のびやかに生きたい」(「笛」のように)と思えるようになるまでの人々と
の出会いや思索が書かれた本だからではないか。
これからも、森崎さんの言葉から学び、考え合いたいと思います。

次回は10月29日(日)14:00~研究所にて、森崎和江『匪賊の笛』を読む学習会②
「民衆ことばの発生」「未熟なことば・その手ざわり」「肉体のことば」を読み合い、考えます。

  • 2023年09月22日(金)15時05分