ブックレット菜の花9 人間を大切にする 学校づくりの道標

ファイル nanohana9.jpg

ブックレット菜の花9 人間を大切にする 学校づくりの道標

新谷恭明・伊森浩人 著
ISBN 4938275180

2004/5発行 (91ページ) 価格 1,050円(税込) 在庫:△


【解説】
20世紀は、学校化の時代であったと言われる。
そこで、学校は、数多の(知)を提供して、人々に幸福をもたらした。
しかし気がつけば、学校が学校であろうとすること自体が呪縛となり、いまや、教師も子どもも、その中で、もがき苦しんでいないだろうか。
学校自体が差別を生み、戦争を支え、学校の中で子どもたちが死ぬ。
そうした不幸な状況が、20世紀の日本の学校を、象徴している。

本書は、一人の教育学者と、一人の教育家からの、問題提起である。
めざすのは、学校「改善」や「改革」といった修正的なものではない。
根本的に現在の学校そのものを疑ってはじめる、学校「づくり」である。

教育学者・新谷氏は、学校史の視点から学校づくりの思想を提起し、教育家・伊森氏は、いわゆる「荒れた」公立中学の校長時代に、服装を自由化した実践について、その模様を伝える。

21世紀の学校蘇生はいま、この一冊からはじまる。
それを開くのは、あなたである。

いまの学校って、どうしてこうなんだろう?
学校教育の歴史からいまのひずみの原因をさぐる新谷教授と、中学校長として学校改革に取り組んだ伊森先生からの提言!

確かに「同和」教育が学校教育の中に入ってきたために、「部落差別はいけない」という教条は子どもたち(現在の親や教師たち)の頭の中に叩き込まれたが、一方でいじめが社会現象とまで化し、不登校は増大して、現在では中学校で35.66人に1人という「不登校」を理由とする長期欠席者がいるという。
それは平均してクラスに1人は不登校生徒がいるということであり、この数字は異常事態だと思う。
確か「同和教育」はかつて「今日もあの子が机にいない」などという合い言葉のもとに、(差別のために)学校に出て来られない子どもたちの抱えた問題と取り組むことから始めたはずである。
にもかかわらずこうして不登校が多いのはどういうことだろうか・・・本文より


【内容構成】
・学校づくりはオルタナティヴ(alternative)に・・・
学校をつくる?/教育システムの差別性
「同和」教育は学校教育

・近代学校教育の枠組みを見直す
教育は子どもの権利/教師は国家?
義務教育を考える/お客様は神様です
学校づくりをはじめよう

・何から始めるか - 「学校づくり」という現場からの教育改革
子供が中心に位置づいていること
自立のための学校/基礎学力

・学校づくりのための三つの「間」
時間/空間/人間

・具体的提案
もういちど、義務教育を考える/受験指導をやめよう
壁をなくそう/せんせい!楽をしようよ

「学校はひとつ」を合い言葉に - 校則見直しによる服装の自由化:伊森浩人
はじめに/ユニフォームで学校へ
職員室が二つ、学校が三つ/校則の見直しへ
服装の自由化がもたらしたもの

商品名
ブックレット菜の花9 人間を大切にする 学校づくりの道標
登録日時
2012/06/20(水) 20:02
分類
出版書籍::ブックレット菜の花